「山下久美子 /20th.Anniversary Live I THANK YOU」(WOWOW)
私は、山下久美子が本当に好きだ。
女が女をこれ程までに好きになっていいのかと思うほど好きだ。
久美ちゃんに子供が産まれると聞いたとき、お腹の中の子供達に嫉妬した程好きだ。
無事に双子ちゃんが生まれて心からお祝いしたい気持ちと共に、久美ちゃんの愛情が独り占めされないことに少し安心した。
久美ちゃんが幸せそうに笑ってると、それだけで「あー、良かったなー」と胸がいっぱいになる。
とっても陳腐な言い回しだけれど、久美ちゃんのような人になりたい。
でも、自分が「久美ちゃんになって」はいけない。久美ちゃんを見られないから。
それ程好きだ。全部好きだ。
ふと、よく「全部好きだ」なんてこと言うけど、全部なんて言っておいて好きなところを数えあげられるのだろうかと思った。
で、言いながら数えあげてみた。
表情が好き。もちろん笑顔。スタイルが好き。声が好き。口の形、目のたれ角度、鼻、踊り方、手の広げ方、指の表情、着る服、そのセンス、
髪型、話し方、笑い方、選ぶ靴、爪の形、マイクの持ち方、唄い方、発音、立ち姿、シルエット、視線の動き方、もちろん曲、書く詩、
寂しがりやなのに頑張ってみせるところ、
みんなに愛されてるところ、そしてとても愛の深いところ・・・・・。
細かいこと挙げたらやっぱりキリが無い。
でも、これだけ数えあげてやっぱり全部好きだと確信した。
いいじゃないか、それで。
気持ちを吐き出してスッキリした。
その、愛しい愛しい久美ちゃんが、今年で、デビューして20周年を迎えた。
おめでとう。
私は、その道のりの3/4しか知らないけれど、出逢ってくれてありがとう、だ。
その20周年を記念して発売されたアルバム「THE HEARTS」。そしてそのライブ。
久美ちゃんのライブに行くと、いつもステージ上のメンバー全員から大量の愛を注がれ、
たっぷり降り注いだ愛の中で輝く彼女を見ては幸せに感じてきた。
今回のライブでも、花田さん、kyon、川西くんなどの豪華メンバーに加え、
石田長生、佐野元春、高橋幸宏、大沢誉志幸らの深い深い愛で包まれとても幸せそうだった。とても安らいだ顔してた。
「星になった嘘」をとても嬉しそうに唄う彼女を見て涙し、
「宝石」で観客の大合唱にとても気持ちよさそうに至福の表情を浮かべる彼女を見ては胸がいっぱいになり、
「微笑みをもう一度」で見せるせつない表情で胸が絞られる程苦しくなる。
「SO YOUNG」で、久美ちゃんを愛しそうに見つめる同期、元春。ステージを去り難そうに抱擁し合う。とても微笑ましい。
きっと、今一番唄いたかったんだろう「Reincarnation」。
「バスルームから愛をこめて」でのセリフ、「私ね、ほんとはね、あなたのこと・・・・・・ありがとう。」
そして、最後の最後の朗読と、唄。
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SOMETIMES
時々、
時々では足りないけど
私達は楽しかったことを振り返る。
そんな思い出はいつも、愛する人々にまつわること。
私が想いを馳せるのは、とても大切なその人々。
長い年月に渡って私を幸せにしてくれた人々。
そして私は、言い忘れてしまった回数を数えるの。
それは、
「ありがとう」
と、
どれ程私がその人々を愛しているかということ。
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本当に、「ありがとう」を言いたかったんだ、伝えたかったんだね。
すごくすごくすごく、幸せでいてほしい。
山下久美子は、寂しいと死んでしまうのだ。
お願いだから、ぬくもりを直に与えてあげられる距離にいる人たち、どうか久美ちゃんに愛を注ぎつづけて下さい。
ありったけの愛で包み続けてください。
私がそうできない分だけ、大切にしてください。
そして久美ちゃん、また必ずステージに戻ってきて下さい。
より一層深い愛を携え、更にスケールの大きな唄を聴かせてください。