THE MODS

1999.10.27(WED)/札幌ペニーレーン24 【JUNK YARD TOUR ’99】

香港帰りのMODSは、黄金の龍が舞い、色とりどりの電球がぶら下がる生々しいステージに現われた。
森やんが「尊敬するおとな」にまでのぼりつめた日。

イベントを抜かして、MODSのライブを見るのは2度目。しかも、ステージかぶりつきの最前列にいる。「真近で森やんかぶりつきで見たいな〜」なんて言ったけどさぁ。・・・本当になった。
めちゃくちゃ妖艶に唄い、弾き、踊る森やんから目を離すことなんてできなかった。指の先からマーチンのつま先までジーーーーッと見つめた。時々、胸が張り裂けそうなくらいに高ぶる気持ちをどうにもできなくって、「ギャーーーーーッ」って叫びながら頭を振って放出した。ライブ見てるとよくこんな気持ちになることあるけど、みんなこういう時ってどうしてるんだろうと思って、ライブ終わった後友達に聞いてみたら「ギャーーーッて叫ぶ。」だって。同じだ(笑)。

MCで「・・・・そんな奴等と、かわいい女の子のために」と言って「バラッドをお前に」。もう、グッと来た。曲の最後に、ギターにキスした。見逃さなかった(笑)。「LOOSE GAME」では思わず握りこぶしを握り締めた。
そして、森やんが言った。
「ひとつ、言いたいことがある。来年2000年を迎えて、新しい時代が来る。みんなひとつずつ年をとっていくわけだけど。俺が子供の頃にはイカしたオトナなんていなかった。でも、おまえらの前には俺達がいるんだから、年をとることを怖れないでくれ。」
やられた。久しぶりに感極まって涙が出た。なんて素晴らしいオトナの人なんだろうと思った。言葉のひとつずつが胸に突き刺さって見事に掲げられた時、THE MODSって人達が、何があっても私達を守ってくれる正義の味方に見えた。「年をとることを怖れるな。」そんなことを言われたのは初めてだ。いつまでも子供の心にしがみついて無邪気でいればいいわけじゃない。黙ってたっていろんなことを経験する。ぶ厚くて魅力的な、この目の前の森やんみたいなイカしたオトナになろう。同じ言葉を自分の口から言えるようなオトナになろう。そのためにこの人達は存在している。

「TWO PUNKS」を思いっきり歌って外へ出た。後ろの方で見てた友達と会ったら、「TWO PUNKSで泣けた。」って言った声が枯れてた。イカしたオトナになろうね、みんな。