Jeepers ga-ga 8th.

ロックンロールと自由の考察

JT SUPER SOUND '90

WHAT'S FREEDOM? TOUR
 
〜1990’ FREEDOM〜


@ 札幌道新ホール
A 
長野NBSホール
B 新潟音楽文化会館
C 
日比谷野外大音楽堂

IT'S FREEDOM 評

ロックの生まれた日

SPEAK EASY

編集後記 



ロックンロールと自由の考察

「IT'S FREEDOM」というTHE PRIVATESの4枚目のアルバムが発売され、同じ月に「WHAT'S FREEDOM?」というタイトルのツアーが始まった。
“IT'S FREEDOM”が世に出てから「自由」が頭を駆けめぐっている。
ツアーはとっくに終わってしまっているが、「FREEDOM=自由」という言葉は今も私の中に留まっている。

チャック・ベリーが昔入場を断られた劇場で、約50年後に自分のショーを開く。
自分のステージを見に来た満員の観客の映像をバックに、「ロックンロールの財産、それは自由だ」と言い放つ。
この言葉からアルバムタイトルを取ったという「IT'S FREEDOM」。
そして今回のツアーの「GET FREEDOM」の中で延ちゃんは“自由”を“ロックンロール”と替えて歌った。
「いったい全体 お前の言ってる“ロックンロール”って奴は何の事だい」

「俺が死ぬもんか」に次ぐ名言「ロックンロールの財産、それは自由だ」から名付けたと聞いた時から何度も何度も「ヘイル・ヘイル・ロックンロール」のその場面を見た。繰り返し繰り返しチャック・ベリーの声を聞いた。一生懸命考えた。でもわからない。何故彼がそう言ったのか。あの時この言葉にどういう意味を持たせようとしたのか。
ただ1つわかるのは「ロックの総てが自由」なのではなく、「自由を持つからロック」であるということ。自由の無いロックに価値は無いということである。

「ロックンロール」という言葉を大切にしてきたPRIVATES。
メッセージらしいものを直接表現することをあまりしてこなかった彼らが、そのロックンロールの財産である“自由”をこれだけ明確に打ち出してることに何かを感じずにはいられない。見せかけの自由が氾濫していることか、自由におどらされてる人が多すぎることか、あるいは自由の意味が変わり始めていることか。
自分の表現したいことを自由に表現したいから夢を追っているんだろう、
自由を売ってどうするんだよ、そんな簡単にくじけてどうするんだよ。
自由に魅せられて、ロックンロールに魅かれてここにいるんだろう、
だったら手に入れてみせなよ、その心で、その手で。
自由を求めてる顔をして、実は組織に浸ってしまっている。気づいてはいるけれど仕方がないサと諦めてる。そんなことに見て見ぬフリのできない彼らがついに腰を上げ、曲でライブで指さし始めた。

「SPEAK EASY TOUR」とはうって変わって曲順にほぼ変動を見せなかった今回のツアー。
それは1本のツアーをその中で磨き上げる、いわゆる「ツアーの充実」という意識ではなく、1つのライブの形を積み重ね、その場ごと完璧に近づけたいという「日々是完璧主義」的意識だったのかもしれない。
今まで、ツアーごとに曲間をその場の雰囲気で埋めてみたり、カバー曲を変えてみたりしてた彼らを見てきた私にとって、今回のツアーのこの決められた流れというものは重い足かせにさえ見えた。
しかし、その中ででも自由な表現はできる、手に入れることはできる。それを、組織やさまざまな足かせの中であがくこともできないような人々にPRIVATES自ら見せてくれたのだと、今はそう思えて仕方がない。
このような決められた枠にしろ、テレビ出演にしろ、夏の猛暑の中での野外ライブにしろ、元来彼らにとって良い方向に向かうとは思えなかったこれらの要因の前でさえも、曲とバンドがあればPRIVATESだけになれるたくましさを身につけてきていると自信を持って断言できる。それは言い換えれば、その要因のすべてとは無関係にその場でPRIVATESの持つ自由を満たすことができるという、今の彼らが示すロックンロールの姿だと言える。
周りをとり囲む不具合に出会った時に見えてきた、今の彼らの「自由とロックンロール」。
「GET FREEDOM」の中で自由とロックンロールを差し替えて歌った延ちゃんの意図が、こんなところにほんの少しでも見えはしないだろうか。

今回の「WHAT'S FREEDOM? TOUR」で、ライブ終了後に会場に響いていた曲。
それは、自由とロックンロールをこれだけ訴えかけたPRIVATESの「俺達がやってる限りロックは死なない」という意思表明である。死なせない。自由もロックも、PRIVATESがやってる限り。
「ロックンロールの財産、それは自由だ」。それなら私はPRIVATESに、「自由のすべてをロックンロールにしてみせろ」という言葉を贈りたい。

page top↑


JT SUPER SOUND '90  1990.8.6 in 真駒内オープンスタジアム
拝啓
暑い日が続きますが、いかがお過ごしですか。
涼しい涼しいと思ってらっしゃったかもしれませんが、この日8月6日は今シーズン一番の暑さだったということです。いくら北海道は寒帯(気候帯の一種。現役バリバリのみなさんはわかりますね。)だといってもたかをくくってはいけません。
                                                                               敬具

・・・なんてことを言ってる場合ではありません。猛暑です。リハーサルの音で踊り狂ってただけ(・・・)でシャツから汗がしたたり落ちる。
夏の苦手な延ちゃんの状態が心配なことは言うまでもない。
しかし、PRIVATESのみなさんは誰よりも早く登場し、早速「EVERYBODY SAY YEAH!」「運のない男」を、本当にきれいな空の下でガツーーンと見せてくれ、この後私達はどうしたらいいの状態にさせっぱなし。
いきなりタンバリン持って登場するなり手拍子強要する延ちゃんは他の人のファンに大ウケしたらしい。
前回の道新でキーボード壊れちゃったお吉は自分のキーボードで生き生きしてるし帽子脱いじゃうし、乙ちゃんはこの猛暑の中涼しい顔して長袖シャツ腕まくりしてる。ハラさんは元気な姿見せてくれたけどランバダは踊ってくれなかった。
「暑くるしいナンバー GET FREEDOM」の後に披露された「できたての曲」(後に命名「シークレット・ラブ」)は、またもや澄んだ空に溶け込んでいきそうなきれいな曲。
新しいファンをつかむチャンス、と言われるイベントだが、この曲は他の人のファンにじゃなく私達PRIVATESファンだけに贈られたものだと思い込み、大切にふところにしまっておきたい。
その後はイベント王道の「LET'S GO CRAZY」「LUCKY MAN」。とにかく、楽しく熱いライブだった。デランジェのファンも心を打たれたことだろう。

開演直前にマラカスを没収されたことには「マラカスが公演に支障をきたすなら私達自体が退場もんだ!」と息を荒げる、誰かの手に渡ればいいなと飛ばした帽子は戻ってくる、飛ばすつもりのないシャツは飛んでいっちゃう。そんなことをすべてきれいに消化しつつ、「燃え尽きたライブJT」は胸に刻まれていくのである。
お吉のキーボードに書かれた「ニコチン中毒」は、JTという企業イベントである点を考慮し、「何か‘ウィット’に富んだ言葉があればいいね」(ウエス:若林さん談)との結果らしい。ひとつの企業の宣伝にすぎないのかもしれないイベント。そこに出演するアーティスト達はまさに「タバコ屋の使い」なのかもしれない。だけどどんな足かせも問題としないように見える最近のプライベーツにとって、そんなつまんない企業のたくらみは「ニコチン中毒」で蹴飛ばしてしまえる程のものだ。
ビールは売ってないのにタバコは売ってるという点にも矛盾を感じつつ、これでしばらくTHE PRIVATESには会えないのだと感傷的になりながら会場を後にし、橋の上でクラッカーを鳴らした。

page top↑


1990's FREEDOM 〜WHAT'S FREEDOM? TOUR〜 

【札幌道新ホール 1990.5.15】

「終わっちゃったなぁーーーーーー。」
ライブが終わる度に口にしていることだが、今回のはいつものとは違う。
「あーーーーーあ、終わっちゃった。」
いつもの前向きなそれではなく、いつまでも尾を引く煮え切らない質のものである。
1990年5月15日は確かに去った。

「IT'S FREEDOM」の第一印象は「Real Time Blues」に似ていた。自分がこよなく愛してきたさまざまな音楽へ捧げたかのような純粋さ。セールス、イメージなどという言葉は最初から知らなかったかのような頑なな自由さ。出し惜しみなんてするいことはしない、RealTimeなPRIVATES。
「こんなに何度も見てるのに、初めてPRIVATESを見るみたい」。
ゴールデンウィーク前からそう口走ってた自分に答えは見えていたのかもしれない。
流れはとてもスムーズだった。ともすれば流れを止めてしまいがちな延ちゃんのMCも、歯切れのいい曲運びに不可欠なものであった。
「IT'S FREEDOM」発売直後から開始された「WHAT'S FREEDOM? TOUR」らしく、最新アルバムからの曲はほとんど披露された。(唯一、演奏されなかった「EMPTY DAYS」に何か訳でもあるのだろうか勘ぐる始末である。)
しかしながらこの日の目玉は「BIRDS WIN」と「TV Channel No.5」(どちらかといえば後者)であったと、なんの臆面もなく言い放つことができる。誰が、あの艶めかしさからこの骨太でぶ厚い「BIRDS WIN」を想像しただろうか。
そして、「TV Channel No.5」の、霧のように波のように迫りくる鬼気。畳み掛ける数多くの言葉の陰で、いつのまにここまでの異世界に育て上げたのだろう。
以前から持ち合わせていたこの種の確立された色彩によって、観客の心をさらうはずだった「一人ぼっちのバラード」さえも色あせて見えた。
そして、まさかライブで再現されてお目にかかることができるとは思ってもみなかった「ハニーチャイルド・ブルース」。「BIRDS WIN」での、ハモニカとギターの絡みをもっとあやしく、もっと禁断の世界に移行させた的な趣である。それが声とギター、つまりは延ちゃんとショーネンとの感覚のまさぐり合いにまでなっていくとするなら、色っぽい、艶めかしいと言ってはとりあえず気が済んでいたものを、官能的とまで言わねばならぬツーショットだ。この場にいていいのだろうか。見ちゃっていいのだろうか。しかもこんな大勢で。まるで家族のだんらん時、思いがけなくTVにラブシーンが映し出された時の、目のやり場に困る、身の置き場に困るという、アレに似ている。
最近すっかりマラカス持つ姿が板についてきた乙ちゃん。そして一緒に一本のマイクで歌い、一本のスティックでタイコ叩くハラさん。大きな口をあけて歌っているハラさんに痛いほど胸を打たれ、5人ぞろりと一列に並んでる姿を前にしては「カラダひとつでライブハウスへ行き、そこにある最小限度の楽器で演奏できる究極のかっこ良さ」を見た。

ピアノの貴公子リチャード・クレイダーマンの代表曲から導かれた「あの雲は何処へ」は、持っていき方、ひたり方、聴かせ方、客の心のつかみ具合、演奏、どれをとっても完璧だった。あまりにも意外なつなぎと、お吉の見事なまでのピアノと“魅せ技”。あの不敵な笑みが忘れられないのは私だけじゃないはずだ。しかしながらリチャード・クレイダーマンからつなげたなどという技は、持つ音楽が広くなってきたPRIVATESの証しであるようで実に嬉しい。いいものはいいんだという、どこで公言したってはばからない真実を、彼らは自らの一番ふさわしい伝達手段である「音楽」、「ライブ」で掘り返してくれた。

「BIRDS WIN」の艶めかしさが「ハニーチャイルド・ブルース」に移行したとするなら、「TIME WAITS FOR NO ONE」の、せつなく広大で果てしない情趣は「あの雲は何処へ」へ流れた。
その「TIME WAITS FOR NO ONE」はその情趣を残しつつ、より確かに刻み込まれるリズムを身につけた。
もしかしたら、雰囲気だけで泣いちゃってたかもしれないというこの曲に関する私達の弱点は少し影をひそめ、メロディーの美しさも、さいなまれて思いわずらう詞の感じも、上すべりすることなくひとつひとつの心の中に入り込んでいったに違いない。
「SHERRY」が、その曲にとっては安っぽい位置に見えたアンコールを抜け出し本編へ返り咲いた。最も華々しいが最も安易な盛り上げ方であった本編最後の「LET'S GO CRAZY」〜「LUCKY MAN」のくだりが、なんと本編を離れアンコールに組み込まれていた。
前回のツアーで私が抱えた疑問や納得できない点は、このようにしてきれいに解答され、解決されていたのである。
しかも、「飛ばせハイウェイ」で幕を開け、「誘惑のVelvet Knight」で本編終了という嘘のように素晴らしいおまけつきで。
“ずっと待たせたおまえのところへ やっと俺達 今夜たどり着く”という歌詞を含んだ「飛ばせハイウェイ」は、“もうすぐおまえに会える”という「誘惑のVelvet Knight」の受けの曲だと勝手に決めつけてた私だけの役得だったのかもしれないけれど。そのうえ、「BIRDS WIN」や「BREAKIN' SUNSET」や「TV Channel No.5」がどんどん形を変えて現われる昨今、これだけ形を変えずに「誘惑のVelvet Knight」をプレゼントしてくれたことには意味など探らずに、ただただ手放しで喜んでいたい。
これまでの札幌のライブの中ではノリは最高だった。観客もいつになく積極的で開放的だった。「雰囲気の質」としては最も良質なものだった。しかし。

6度のこの土地でのライブの中で、演奏は最も納得のいかないものだった。これが結集されたのが5曲目「気まぐれロメオ」。
前夜のSTRAY CATS公演とその後のお酒とこの演奏、これらの因果関係は知るよしも無いって程キレてた延ちゃん。そんな彼があれほど気にしてても、どんなに戻そうと思っても、平行線のまま戻りはしなかった。勢いでふりきったようにも見えた。今までの中で最高の雰囲気を生み出すことができた私達、実は逃げ道を作ってしまった気がして仕方がない。向きを変える事ことだって、もしかしたらできたかもしれない。もうこんな形で助ける形にはしたくない。誰一人として望んでなんかいないだろうけど。
この日初めて感じた、PRIVATESとのギクシャクしたような気分。そして気づいた。受け止めるばかりじゃだめなんだってこと。追いつくだけじゃだめなんだってっこと。最後になるかもしれない道新ホールでのこのこと、しばらくは忘れない。たくさん感動もしたけれど、だから「良かった」だけで済ませたくない。こういうこともちゃんと覚えていたい。ただ「良かった」だけじゃない分、いいライブになっていくっていう胸騒ぎは倍になった。そう、レコード聴きに行ってるんじゃないんだから。ライブは変わる、変えられるんだよ。きっと。

********************

何日も前から夢を見続けた。
ストーリーは様々だけど結末はいつも同じ。メンバーの皆様と酒を一緒に飲ませていただいているのである。
まー、しかし、男であるこの僕が何日も同じ夢を見るとはあぶね〜な〜とは思うけど、それほど今回のライブが楽しみだったというのが事実なのである。
それにしても今回のライブはまさしく感動もの。何たってそれはあなた、
「TV Channel No.5」でしょ、これで決まり。他の誰が何と言おうと僕はこの1曲で首すじあたりに鳥肌が立って、震えが3回きましたから。まして延原氏に「TV Channel演ったよ」なんて言われてしまったからには再び鳥肌ものですよ。

いやー最近のメニューにはあまり登場しなかったから、まさか、まさか、だったね。しかも一段とCRAZYなアレンジになっちゃって。
あの一瞬だけは、何か、広い会場で自分一人だけの時間だったよ。メンバーは僕だけのために演ってくれたんだと勝手な想像なんかしたりして(何言ってんだっていわれそうだ)。
でもいいじゃない、勝手に思わせておいてよ。皆もたぶんそういう瞬間ってあるでしょ・・・。
てな感じで来年まで札幌には来ないみたいだけど、それまであの一瞬は忘れないからさ、また笑顔で会いたいね。「ヨォ!久しぶり」って・・・。
あ、そうそう、次の日もまた夢を見て、酒飲んでる所までは良かったんだけど、飲みすぎて僕が倒れていつのまにかホテルの部屋かどこかで目を覚ますと、乙ちゃんがやさしく介抱してくれたという、非常に喜んでいいんだか単に気持ち悪いというか。まったく僕にはそういう趣味はないので(あ〜きもちわる)乙ちゃんゴメン!

O.MUNEKATA(FROM:PAULTOWN GYOKKODO)

page top↑




【長野NBSホール 1990.6.26】

目の前の、やけに頑丈なパイプと警備の兄ちゃん。そしてこれまた目の前のショーネンのマイクスタンドと延ちゃんのマイクスタンドとハラさんのドラムセット。
会場到着まで9時間という時間をかけ、雨に降られてじっとりと体を濡らしつつ獲得した、この“良い場所(しかもすごく)”は、いつもは酔いしれていたPRIVATESが生み出す「空気」よりももっと具体的な「バンドの息づかい」をみせつけてくれた。

「ハニーチャイルド・ブルース」で、目の前に立ったハラさんの肉声がしっかりと聴こえたこと、コーラス終わった瞬間、乙ちゃんとハラさんが顔を見合わせて微笑んだこと。
「ネ・ム・リ・タ・イ」で、ショーネンのマイク位置に立ってた延ちゃんがベリーナイスなタイミングでエフェクターを踏み、脇のローディー君全員が盛り上がってガッツポーズしてたこと。
そして何より、新曲を披露してくれた時がその極み。
どんどん歌い進む延ちゃんに丁寧に音を乗せていくショーネン、あくまでも楽しそうなハラさん、無表情に延ちゃんの背中を見つめる乙ちゃん。そして、穴が開く程延ちゃんの指先を凝視しながら1フレーズごと慎重に音を刻むお吉。お吉のあの表情は今でも頭にこびりついている。忘れられるわけがない。
「生きているバンド」が生きていく過程を見たような、まさに息を飲む場面だったのだから。空気っていうんじゃあいまいすぎるし、絆っていうほど閉鎖的なものじゃない。
突然発生的に挟まれたこの曲で、今のPRIVATESの『こんな感じ』が突き刺さった。PRIVATESの音楽がこの5人から発せられるという事実は固いはずなのに、ラフな結びつきであるかのように見せる。でも決して馴れ合いなんかじゃない『こんな感じ』。とても表現できない“神聖な”つながり。このことが全員にだって伝わりそうなあの場所でこの曲演ってくれたこと、感謝します。

布の柄の美しさだけじゃなく、その織り目の一つ一つまで見えたような、そんなライブだったなぁ、なんというか。

page top↑




【新潟市音楽文化会館 1990.6.27】

高揚し続けたライブだった。ステージ上の熱気と客席の熱気とが非常に良いバランスを保ち、気持ち良く混ざってた。熱気が目に見えた。
みんな自分のペースで楽しんでるし、変な雑念が無いようだし。自分の中のしがらみから解き放たれた観客のみなさんの“自然に楽しむ”雰囲気はとても居心地が良かった。

と、突然、延ちゃんとショーネンがステージを降りた。なんと、客席をギターを弾きながらねり歩き始めたのである。
彼らの行方を見守りつつ、“やる〜、ヒューヒュー”と気持ち良くダンシングしていた私達が見たものは「もみくちゃ状態」。
おやおやと思いながらも前を見ると「みんな通路側に寄っちゃって真ん中はもぬけの殻状態」。それでもなおかつハラさんに向かってダンシングを続けた脳天気な私達であった。
しかし、やっとステージにたどり着いた延ちゃんの目は怖かった。一瞬、険悪なものさえ感じた。
後日談として、「最初からいい雰囲気だったから、俺が見て来たブルースマンのライブみたいに客席降りてみたんだよ。そしたらバーッと群がってきちゃってさぁ、すっげぇ頭に来たんだよ。」
わかるよ。理想として抱いているもの、ファンに求めていること。よくわかる。
でもね、ほんの3〜4年前まで髪バシッと決めて、ほとんどしゃべる事なくすごいスピードでステージ進めて、しかも時にはダイビングまでしちゃうようなバンド。
そういうPRIVATESと一緒に年月経て来てここまできて、少しは同じ匂い身につけたかもしれない。だけど、理想の盛り上がりをあの日求める、あるいは強いることはできなかったと思うよ。
同じもの求める、同じ匂いを持つ、そういう人ががまだ満ちてない。開き直るわけでも弁解するわけでもないけれど。逆に言えば、ああなることは想像できてた。
でも求め続けるべきだし音楽で提示し続けるべき。私達も楽しむ心、育てなくちゃいけない。だから、焦らないで、長い目で見ててください。もう少し待っててください。
周りとか、シーンとかに動じない全然関係ないところの桃源郷のようなライブ手に入れたいもの。

しかし、その後は延ちゃんはメンバーやスタッフが驚くほどの早い立ち直りを見せ、最終曲の「LUCKY MAN」まで、並木さんのアクションを交えつつ怒涛のライブを終えたのでした。
久し振りに聴いた「ラストダンスは私に」に涙しながらも、1曲目から、並木さん大活躍の(しつこい)LUCKY MANまでがまるで1曲だったかのようで、何かものすごく大きな力のかたまりのような、熱いツアー最終日だった。

page top↑



日比谷野外大音楽堂 1990.5.26→27】

機嫌が悪い。泣きそうな程に。
せっかくの緊張・興奮・盛り上がりが、《THE PRIVATES 6/29(fri)NISSHIN POWER STATION》という白い一枚のチラシのためにすべて飛び散った。
ひどすぎる・・・。どう考えても、誰かがチケットくれたとしても絶対に行けないこのライブは、誰のせいでもない・・・ん・・・だよな・・・やっぱり。
1日目はこんな事件が尾を引いて、やはり今ひとつしっくりなじむことのできないまま終了してしまった。
ショーネン兄(あれは間違いないよ、きっと。)を目撃したことと、インテリっぽく見ていた業界くんの横の立ち見席でぐるんぐるん踊って気持ち良かったことを記しておこう。

2日目。昨日とうって変わってやたらと機嫌が良い。ハイである。
延ちゃんが描いた、Tシャツと同じ絵が4本の柱にモンタージュ的に分かれているという、札幌にはなかったセットもすっかり見慣れ、「今日もあるね、ふむふむ」などと偉そうに言ってみる。
開演までの時間、会場と客席のそわそわした雰囲気を楽しみたくて立見席の方へ戻る。晴れた野音にぴったりすぎるくらいの踊りたいBGMが、ビールも入り浮かれた私達を踊らせてくれる。あーーーーーーーー気持ちいい。

BGMが止む。緊張が頂点に達し、ステージへ釘づけになる。盛り上がろうというその瞬間、出て来たのはお染めブラザーズ(注:海老一染之助・染太郎が本名だと思う。)。
違う種類の盛り上がりが野音を取り巻く。「本当に回ってる。」この感激は忘れちゃいけない。

そして、今度こそ華々しくお吉さんからTHE PRIVATESのみなさんが次々登場。
延ちゃん今日は黒いはおり物だ。昨日の赤のが懐かしくって良かったのに。
「飛ばせハイウェイ」。延ちゃんがショーネンと対等な位置でギターをかき鳴らす。
最近、どんどんギターを新調し、それにつれてどんどんギタリストぶりを発揮、このツアーでは驚くほどの腕前を見せてくれている。
ギターを持ったまま「DO THE ROCK」へ。と思ったら「音程がずれたじゃねぇかバカヤロウ。俺は完璧主義者だからもう1回やらせてもらいましょう」でやり直し。しかし、2度目もすっきりしない音程ではある。お吉とショーネンのコーラスで持ちこたえたといっても過言ではない。
このツアーからフロントへ出て来たお吉がボーカルを取る曲が2曲続く。彼の場合、やはりポジションが大いに関係するのだろうか。私が見た限り、それはそれは本当に楽しそうに嬉しそうに弾いているのだ。衣裳や顔立ちなど楽しそうに「見える」部分を差し引いたとしたって、弾いてる表情や体の揺れ、途中延ちゃんに促されながらもフロントで見せたダンスなどはとても愉快そうでしあわせな気持ちにさえなる。
キーボードに貼られた文字も昨日は「ロックンロール吉田」、今日は「下町の味吉田」。几帳面に張り替えている姿を想像するのもなかなかおつなものだ。そんな彼に“暴走”などという困ったちゃん的な側面はみじんも見当たらない。またもや彼の今回のふるまいが“暴走”と言われるとするならば、とんだお門違いな言われ方だったのだと納得するしかない。

「DIZZY MISS LIZZY」でギターソロをとる延ちゃんの姿がやけにくっきり見えたのはギタリストという主張が遠い場所からもはっきりと見えたからだろうか。
きちんと組み込まれていたカバー曲はこれ1曲だったが、やはり彼らが選び、演奏してくれる曲は極上に良い。
もっとカバー曲が聴きたかったといっては、このツアーをぶち壊すわがまま発言になってしまうのだろうなぁ、きっと。

いつかこんな広いところで、何の束縛もないところで聴きたいと願ってた「ルーディーきどり」。
雲の流れる空の下で聴けたらいいなと夢みてた「あの雲は何処へ」。残念ながらこの曲の頃には夕焼け空もすっかり闇の色に消されていたのだけれど、星のない空の下で心地良い風に吹かれているのもなかなか感傷的なものだ。
「一人ぼっちのバラード」を含め、心底心待ちにしていたこれらの曲達は、その意外さで極端に目を奪われがちな「BIRDS WIN」や「TV Channnel No.5」、そして「TIME WAITS FOR NO ONE」によって比重が軽くなるなんてことは決してなく、確実に全身のひだに縫いつけられた。
昨日より少し取り戻してはいるものの、まだいつもの元気が見えないハラさんが決めれば「ハラさん元気だ」と狂気乱舞し、お吉が小細工してるの見つければ大笑い。
ショーネンがMCすれば「ショーネンしゃべったーー」と跳ね回る。こんなに開放的なのは屋根がないから?これだけの熱気があればそのへんのホールなんざ吹き飛ばすことだってできそうなもんなのに、熱気は私達を包まず空へ上昇していく。
「君達の声がよく聞こえないないんだよ。」しきりに言っていた延ちゃんの言葉もまんざら嘘ではなさそうだ。反響がないからだけじゃなく、まだまだ届いてない。まだまだ足りない。

「この期におよんで まだカッコつける気かよ」

「GONE DEAD TRAIN」「PINNBALL LOVERS」「運のない男」地面を揺らす曲が続く。
辺りはすっかり暗くなり、ステージと客席が謎の生き物のように浮かび上がる。空と空間の境目が確認できなくなった頃、熱気はついに私達を包みステージへと押し寄せ始める。
「満員電車」「ALL DOWN THE RIVER」。そして狂気の「EVERYBODY SAY YEAH!」。都会の真ん中に浮かび上がった大きな生き物は、ますます周囲の生気を吸って高揚していく。
手放し大喜び状態になっていたところへショーネンのギターと「ギター弾き」延ちゃんのかけ合い。ひととき緊張感が戻る。「GET FREEDOM」。
“ロックンロールの財産、それは自由だ”。じゃぁ、自由って一体何なんだろう。「WHAT'S FREEDOM?」と名付けられたこのツアー、この日で3度目だけれど答えが見つけられずに焦ってた。
自由の正体、自由の価値、そして自分が追い求めるべき自由。今わからなくてもかまわない。一生かかって見つけだしなさい、手に入れなさい。
「WHAT'S FREEDOM?」「GET FREEDOM」とはそういう投げかけだったんじゃないかと、この日この時この緊張感の中で脳裏に浮かんだのはこういうことだった。
あとからわかったことだけれど。

「1,2,1,2,3,4!」本当に久々。涙、涙の再会という趣さえ漂う「誘惑のVelvet Knight」。こう言いつつ3度目の再会だがやはり何度目でもこの感激を忘れたりしない。
「心の恋人」だなどと恐れ多くて言えなかった、曲も存在も。そんな憧れのまなざしで見つめていた頃のあどけなさが私を支配する。
何も変わっちゃいない。何も変わっちゃいない大元のものをいろいろな枠で試してみる。その枠が今回はやけに堅いよなぁ、そんな印象はまだ拭い去れていない。
あらゆる角度からつっついては楽しんでいたのが、きちんとお行儀よく収まっている。「枠」を感じさせすぎる。今回のツアーのめざすものはなんとなくわかる。
しかし、その見えない意志によって見える部分が束縛されてる。そんな風にも感じられる時がある。じれったい。
ツアーの初日、クラブチッタ川崎で、「これからどんどん崩れていくかもしれません」発言をしたというが、一体いつになったら味のしみ出たところを見せてくれるだろう。
流れはとても良い。波もすごく気持ちいい。だけどちょっと物足りない。まだ期待していたい。

全国各地からたくさんの人がPRIVATESのもとへ集まって、2日間同じ夜を過ごし感動を語り合い、そして次の日にはまた全国各地の自分の生活へと戻って行く。
当然のことかもしれないけれど、この深い感銘と感傷の味はちょっとやそっとじゃ語れない。
PRIVATESって本当に偉大なんだって、こんな機会を与えてくれたPRIVATESに感謝したいって。
そして、こんなふうに思ってるファンがきっとたくさんいるんだってこと彼らは知ってるのかなって。
いろんな想いを持たせてくれた野音は宝石箱みたいだよ。

page top↑


IT'S FREEDOM

今頃、一体なんなんだと言われるかもしれない。巷じゃそろそろ5thアルバムの噂も聞こえてくるっていうのに・・・。
とにかく「IT'S FREEDOM」を聴いて感じた事やLiveで見て思った事など、つれづれなるままに書いてみたいと思う。
まず手にしてぶっとびだったのはジャケットですね。シッシブすぎる。おおくぼひさこ女史の作品の中じゃピカ一と私は勝手に決めつけています。あの、ド真ん中でタバコをはさんだしなやかな手を見た時にゃ、クーーッ カックE!!とひたすら絶賛。もし私がプライベーツのファンじゃなくても、このジャケットを見た瞬間に手に取ってレジに走ったと思う。 <Presented by M.KOJIKA>

1.GET FREEDOM

・・・Libertyの向うのFreedom・・・以前、人からLibertyとFreedomの違いについて教えてもらったことがある。
大きな意味ではどちらも“自由”であるが、微妙にニュアンスが違う。Libertyは何らかの束縛から逃れて得た“自由”。Freedomは全く束縛がない状態の“自由”をさすそうだ。だからFreedomの前にLibertyを越えなくてはいけない。
Freedomへの道は遠いだろうな。その時はそう思ったものだ。
“お前の言ってる自由って奴は何の事だい?”この歌詞を聞いた時、ドキッとした。まるで私に向かって言っているようで。
“私の望んでいる自由っていったい何なんだろう?”答えが見つからない。
人によっては自由とは、社会のしがらみから抜け出す事を意味する人もいれば(その場合“孤独”になることを意味するかもしれないが)、校則や規則の中で限られた自由を見出す人もいるだろう。
そんな事を考えながらこの曲を聴いていると、この歌詞の中の“俺”は“お前”に、自由って何の事だい?、自由は奪い取るんだよといいつつ、“俺”自身にも言い聞かせているようにも聞こえる。
曲の方はというと、前回のアルバム「SPEAK EASY」がいかにもアメリカ南部的な、泥臭いというか、明るくおっとりした雰囲気だったのに対して、今回はもっと都会的な感じが全体にただよっているが、この曲はその最たるものだと思う。
ベースとギターの音が、いらだちや喧騒を含んだNY.のド真ん中(しかも夜)をイメージさせる。

2.一人ぼっちのバラード

“そんなくだらねぇ人間にだけはなりたくないぜ”
“そんなくだらねぇ人間にだけならないでくれ、Baby”
この曲は、この言葉に尽きる。人を突き放したような、聞きようによっては冷たく聞こえる歌の内容も、この言葉で救われる。
この曲はみんなへの究極のラブソング。延ちゃんの歌声がとても優しく心に染み込んでゆく気がする。
「WHAT'S FREEDOM?TOUR」、延ちゃんはエレキ・ギターを弾きながら歌っていたけど、私は前回の「SPEAK EASY TOUR」の時の、ロバート・ジョンソンのポートレートがはってあるエレ・アコをかきならしている姿が好きだなぁ。

3.EMPTY DAYS

この曲は1stアルバムにちょこっと入ってた曲。
古くからの札幌のファンには、アートプラザホテルでのLIVEで、2コーラス目の歌詞をド忘れした延ちゃんがラララで歌った曲。そして私がフルコーラス聞いたのは去年の渋公コンサート。2階席から見下ろす延ちゃんの姿がやたら小さく見えた曲。
これといって目的がない自分が情けなくていらだたしくて、不意に涙が滲んだりする時がある。
色んな事を考えつつも、結局、結論のないどうどう巡りに終わる時、何となく口からでて来る曲。
「変わらないね」なんていわれると、ホメられてるのかあきられてるのか相手の気持ちを計りかねて、上手く笑えない時に思い出す曲。

4.運のない男

この曲を最初に聴いたのは、去年の「SPEAK EASY TOUR」、道新ホールであった。
ハラさんの叩きまくりドラムで思いっきり腰入れて踊っていたのに、2コーラス目で膝の力がヌケて前から5列目のド真ん中で体が地面に沈んだ思い出がある。
あの日以来、しばらくこの曲は私に取りつ憑いてしまい、仕事に疲れた時などつい上司の前で“くる日もくる日も働いて・・・”と歌ってしまう始末。
また同じく「SPEAK EASY TOUR」の京都・神戸のコンサートの帰路、ドロドロに疲労した状態で自然と口から出てきた「実録・運のない女」は、まさしく私達(私と佐々木)のキャラクターを見事に表現しきっている珠玉の出来だと思う。
それにしてもこの歌詞の内容は全て実話なんでしょうかね。

5.ルーディーきどり

以前この曲が使われているという「駿台予備校」のCM見たさに、都内某ホテルで一晩中TVをつけっぱなしにしていたという辛い(笑)思い出がある(結局見ることができなかった)。
この曲は大きなヘッドフォンで聴くと面白い。四方にスピーカーを設置して大音量で聴くのも面白いかもしれない。
耳をくすぐるような隠し味がいっぱい、とっても凝ってる。
ハラさんの「One,Two,Three,Four」とカウントをとる声もおいしいです。
昔「RUDE BOY」という映画がありましたが、この曲のRUDE BOYは、映画の登場人物よりちょっぴり3枚目って感じがしますね。それは曲のLooseな雰囲気がかもし出すのかもしれない。ベースラインがととっても心地よくって好き。

6.GAKKO STOMP

今回のアルバムの楽しみのひとつに“お吉とショーネンが歌っている”というのがあったのですが、きましたね。
イントロが思いっきりカッコイイブギウギピアノ。でも、あのギュイーンとからんでくるショーネンのギターの音がどことなく“オチ”のようで、いかにも“お祭りマンボ”お吉さんらしいや、ハッハッハ・・・と、頭に手をやり笑いとばしたくなるくらいケーキのいい曲だ。

7.満員電車(JAM PACKED TRAIN BLUES)

「満員電車のブルース!!」という延ちゃんの思いきり元気な声とともに、ショーネンのエルモア・ジェイムスばりのイントロのギターがグウァーンと前に出てくる。
初めてライブで見た時は、とても衝撃的だった。そして何よりもこの曲に惹かれたのは歌の内容だった。
その頃言葉にできないイライラがあって、それを言葉にできないから余計にイライラがつのる。そんな事をよく感じていたんだけど、この歌はとにかく一度聴くとしばらく頭から離れなくなる曲ですね。
こっそり入ってるブルース・ハープの音がやたらまったらカッコ良くって、ライブでそれが聞けないのが非常に残念(当たり前だ)。この曲はこのアルバム中、1,2を争うぐらい私の好きな曲でもあります。
でも、ひとつ言わせていただきますと、これから夢も希望も造っていこうとするお子様達に「上見りゃ きりねぇ」だの「身動きとれねぇ」だの歌わせるなんて、そこまでするか、あなた達は、って感じですよ。
まったくおちゃめさんですね。

8.あの雲は何処へ

この曲を初めて聴いたのは、千歳空港から大阪へ向かう飛行機の中だった。
窓から見える風景は、見渡す限り一面のうろこ雲。くっついては離れ、離れてはひとつになる雲の流れをじっと見つめていたら、ふいに涙が出てきた。
ずっと前だけ見て走り続けて、ふっと立ち止まって後ろを振り返った瞬間のような詞を聴いて、まだまだ人生を顧るのは早すぎるでしょ、と思いつつも、そういう想いを感じているんだなと思ってなんとなくホッとした気分だった。

9.DO THE ROCK

最初イントロを聴いた時「うわぁ、延ちゃんのギターだ!!」と素直に感動したものでした。
レコーディングの時、すっごく気持ち良さそうにギターをかきならしている姿が目に浮かぶようでニヤリとしてしまった。
あの“ベイベー”のコーラスも思い切り勢いが良くて、元気が出る、この曲聴くと。疲れてトボトボ歩いている時でも、“飛び乗れ DO THE ROCK”なんて歌われると、ジャキーンと背筋伸ばして大股開きで歩いちゃうもんね。

10.ネ・ム・リ・タ・イ

「こいつは、どこでだって・・・寝ちゃうんだぜ」延ちゃんが思いきりキザに紹介したその人は、暗闇からセンターのマイクに歩み寄り、伏し目がちになりながらも荒々しくギターをかきならした。
観客席から静かな歓声が沸き起こる。この「ネ・ム・リ・タ・イ」を初めて生で見た時はとてもドキドキした。
ショーネンのギターは艶めかしくて官能的、そしてとても危険。この曲は絶対夜の間にしか似合わない。
ライブでは“七色の網をはる”の部分にお吉さんのコーラスが入りますが、とってもカッコ良くてクラクラしてしまいます。

11.ハニー・チャイルド・ブルース

昔これを聴いた事のある人によると、この曲はもっとビートロックっぽかったらしい。
私が初めて聴いたのは「SPEAK EASY TOUR」神戸だった。その時もこんなにシンプルな感じではなく、ちゃんとベースもドラムも入っていた。でも元気いっぱいの、って感じではなくちょっぴりシブめで、倉庫みたいなフィッシュ・ダンス・ホールに良く似合った曲、って印象でした。
んでもって、いざアルバムが出た時にびっくり!!思いっきりシンプル。
乙ちゃんがマラカスふってるってどこで・・・あっ、いたいた、あっ、延ちゃんがハープ吹いてる時の息がそのまま入ってる、声もスッピンじゃないかしら?なんて、カッコ良くってドキドキしましたが、実は、こりゃぁライブじゃやってくれないに決まってる、と思っていたのですが、コンサートでまたまたびっくり。最初の延ちゃんとショーネンのカラミのところで、私は「ヒッ」とひきつけて失神しそうになった。
“ハニーチャイルド オレのハートをぬすんでく”・・・私のハートも盗んでいっちゃいましたよ。
カッコイイ・・・この一言に尽きます。それ以上つきつめると私は、ショーネンに思いきりシットしそうになるのでやめときます。

12.飛ばせハイウェイ

この曲は前回の「SPEAK EASY TOUR」の時に録ったものという事ですが、成る程、ハイウェイでも、渋滞だらけの首都高速や、道路沿いに墓地があったり潮風が香る札樽自動車道(!)じゃあんな感じになりませんね。
もっと、アメリカ縦断とかで対向車が3時間ぐらい見当たらなくて、“地球はまぁるい”てな具合に地平線が見えるハイウェイってイメージですかね。
いつもいつも歌詞の凝り具合にには感動してしまいますが、この曲の“いかれたあの娘も いきがるあいつも いじけたお前も”の韻を踏んでるところなんて、ボキャブラリー豊富な延ちゃん、サ・ス・ガ、お見事ですね。
「WHAT'S FREEDOM?TOUR」では、ショーネンと延ちゃんのイントロのギターで、私達もLIVEの頭から気合が入ってるって感じだった。
アルバムの中では最後から2番目。「ハニー・チャイルド・ブルース」と「SHERRY」の間っていうのがいまひとつしっくりいかない感じがした。
思いきって、「SHERRY」でしっとりした後、この曲でカラッとしめるって感じでも良かったのではないかと思う。

13.SHERRY(reason for tears)

1stビデオ「FOR SHERRY&RUDE BOYS」、2ndアルバム「MONKEY PATROL」そして今回の4thアルバム「IT'S FREEDOM」その他いろいろなライブで“SHERRY”はいろいろな形で現れた。
みんなそれぞれどの“SHERRY”が好きかとういうのは千差万別だと思うけど、私は結構今回の“SHERRY”が好きだったりする。
今まで見てきた“SHERRY”<それも歴史が古い程>はメンバー(多分延ちゃんの)の思い入れが強すぎて、私にはちょっとキツかった。それが段々とコンサートの定番になり、ラストの曲になり、シングルになった時、ヘビーな感情がふっきれてラクになったような気がした。
そう、昔は好きでしょうがなかった恋人同士が、別れて数年後に道でばったり出会っても、さわやかにあいさつができるようになった・・・、ような印象を受ける。
でも、もうここらへんで、少し彼女を休ませてあげたらどうだろうか。私は彼女に思い入れは何もないけど、やっぱり“SHERRY”は名曲。それだけはキッパリと言える。その彼女が疲れて身も心もボロボロのぞうきんみたいに使い古される前にしばらく眠らせてあげた方がいい気がする。そして何年か後に元気に目覚めた“彼女”はもっとすてきに生まれ変わっているのじゃないかなぁ、と私は思う。

page top↑



ロックの生まれた日




黒い三角定規、すごくいいじゃない。
あの3人ぴったりじゃない。
本当に楽しそうで、嬉しそうで。
すごくかっこいい。







いったいショーネンは、
黒い三角定規の「YER BLUES」で「おお、そう思うよ」って言ってるのと
プライベーツのライブで「YEAH!パッといこうぜ!」かなんか言ってるのと、
どっちが楽しいんだろうなんて意味不明なヤキモチをやいてしまう。


page top↑


SPEAK EASY

ツアー終了直後、来年までライブが無いと知った。
病人のように、空(くう)にPRIVATESを追い求める日々。
電車の中、ウォークマンで「GAKKO STOMP」を聴いていたら、
次にこの曲に会えるのはいつのことやら・・・という悲しさが溢れだし、
いたたまれなくなって、関係ない次の駅で降りてしまおうかと思った。
RCの「ヒッピーに捧ぐ」もこんな感じだったのだろうかと、
結局無事家に着いた私は思った。

**************************************************

<ロックの生まれた日>
「延原って何やるんだろう。曲・・・。」田中一郎氏がビデオの中でもらした言葉。
みんな勘ぐり合って、自分が一番かっこ良くやってやるさって思ってんだろうなぁ。
そんなことに全然関係ないのは、びまわり、なんだろうなぁと思われる。

企画もの(そうなんだけど、見るからに、いかにも、という意味。)なんでしょ、
みんな東芝EMIだから出るんでしょ、って、へそ曲がりに斜めに見てた。
聴くまで、見るまで。

富士夫さんが言ってた「こじつけもいい加減にしろ」なのかもしれない。
だけどCD聴いた。
《電気を排除しアコースティックにこだわった》
そんなことよりもすごく思い出した。忘れてた、のかもしれない。
人間の声の強さ。説得力。人が声を出して歌う、こんなに心に響くものはないって
感動しちゃってもいいじゃない?

ロックの生まれた日なんてどうでもいい。一人一人が自分で持ってれば。
「ロックを初めて感じたこと、何だろうね・・・。みんな。」
とっても、とっても嬉しそうに言ったショーネンのようにね。

***************************************************

ツアーごとにアレンジが変わる大好きな曲達。
その度楽しみだけれど、二度と会えない悔しさも勝る。
自分のからだを薄切りにして、ライブごとに置いていきたい。
その場限りかもしれないその曲を、
その場のまま、その時のままで別世界に残しておくんだ。
私も一緒に残ってるんだ。
そしてまた、新しいもの、求めにいくんだ。

***************************************************

(古い話で悪いんですが)3rdの6/21未満のライブはお断りという文章は妙にうなずいてしまった。
TOURで全国廻っていれば、ノリのいい処、あわない処色々あるとは思うけれど、
でもそんなのこっちには関係ナイのでわたくしが観る度に更にかっこよくなって欲しいです。
野音の26日に《おまえら火が点くのが遅いんだよ》みたいなコトを延原さんは言ってたけど、そんなのはバンド側がワルイ!
わたしこそ《それはあんた達(プラベ)だろ》と言ってやりたかったもの。その分27日はサイコーだったけど。
ライブといえば延期された武道館、もっと白黒つけて欲しいです。武道館が決まった時、
(えーー?まだ青年館クラスと自分でいってたのに)と不信に思いつつも、実は地元以外で初めて見るぞ!なんて楽しみにしてたんです。
そこへ突然舞い込んだのが延期の知らせと延原さんの手紙。

疑問を疑問として表明できる、武道館を延期する、そういうプライベーツを心からかっこいいと思えたし、誇りにも思えました。
だけどいったん決めたコトを白紙に戻した以上なんらかのオトシマエをつけて欲しいんです。
野音の2DAYSがそのかわりになったとはメンバー自身思ってないと思うのですが・・・。
もしかすると武道館延期にこだわってるFANなんて私位かもしれませんが、気になるものはしょうがない。
わたしだって武道館より野音の方が観たかったし(実際観たし)、
渋公3DAYSとかライブハウスの方が観たいです。
だけどそれとは反対に、《わたしのプライベーツ(ずうずうしくてごめんなさい)はどんな空間にも負けない》みたいな思いもあるので、
やっぱり観たいと思います。
わたしはFANになったのが遅いので特に武道館に対するこだわりが持てないみたいです。
パワステ行きます。お金はぜんっぜんナイんですけれど、取れちゃったので運命と思って行きます。
(K.YOKO/投稿)

*****************************************************

7thの少年Beeさんの文章、もちろん忘れてません。
最近のPRIVATES、すごく好きだよ。初めてPRIVATESを知って感動した時の想いを今もかわらずに持っているよ。
でも反面、少年Beeさんのような気持ちも、ものすごく持っている。(でもちょっと私バカだから視点がズレているような気がする・・・)
初めてPRIVATESのLIVE見た時は、延ちゃんの眼が印象的だった。
気の抜けないLIVEていうか、ピリピリっていうんじゃないけど、きまってたの、かっこよかった。
その時は全然MCがおもしろい、とかラフだなぁ、なんてこれっぽっちも思わなかった。
でも、今のPRIVATESを初めてみた人、っていうのはまずMCのことを言う。
“MCが長くておもしろい”“ラフなステージ”ってかんじ。
別にいいけどさ、私もMC楽しんでしまうし、野音の“夕闇に溶けこんでみましょうか”「ルーディーきどり」も最高キモチ良かったし。
でも少年BeeさんのいうLIVEで客と一線引く、冷めたカンジのPRIVATESもかっこいい。いや、そっちの方がかっこいい。
だから6月のパワステはみたかった。
昔の方がかっこよかった、と断言しておいて、せっせとPRIVATESのLIVEに通ってしまうのはなぜだろう、と考えた時、
やっぱPRIVATESのうたがスキなんだなぁ、私は。という考えに達する。

って思うんだけど、親しみやすいイイ人になってきている(?)メンバーが気になったりして、
メンバーのルックスに魅かれている部分もかなりあったりする自分がイヤだなぁ。
うん、ものすごくイヤ。
最近よくきくウワサ話とか、追っかけしてていっしょに飲みに行った、とか。
ファンっていったい何なんだろうって思ってしまう。
私の知ってる追っかけの子、PRIVATESのステージみてないの・・・。
いったいあんたはPRIVATESの何が好きなの?!って言いたい、正直なところ。
また違ったところでは、延ちゃんにプレゼントを受けとってもらえなかったという人と、
プレゼントしたTシャツ(?)を延ちゃんがすぐ、その場で着てくれたという人の差。
中途半端よりつっけんどんの方が私もいい。
でも、そういう話をきいて、へんに気を使って、イヤがられることはやめよう、こうすれば喜んでくれるかも、
という考えを持ってしまう自分の方がすっげーイヤだ。
結局、私もすっげーバカなよくわけわかんねーハガキせっせとラジオに送ってんだもん(笑)。
矛盾だらけだ、私・・・。
この文章もさっぱりわけわかんないし、あぁ、バカだ。
でも、PRIVATESがスキっていうことと、少年Beeさんの文章に共感したのは確かです。
私の場合バカなので少年Beeさんみたくうまくかけんかったけど・・・。
ホント、追っかけの子のハナシなんてどうでもいいんだけどさ、カチンときちゃったの。
ステージみないで曲きかないでどうしてPRIVATESの良さがわかるんだぁっ?!って。
そんなカチンとくる子に対してやさしいメンバーに対してもカチンときたりして。
変な文でごめんなさい・・・。
(ファーブルM/投稿)

*******************************************************

男だったらよかったと思う。
ギターが弾けたらいいなと思う。
東京に生まれればよかったとか、
あのリッケンバッカ−になれたらいいとか。
すべて同じところから派生する。
純粋にPRIVATESが好きってところ。
だけど現実がついてこないところ。
ライブ見てたいだけ、理解したいだけ、
音楽の話、聞かせてほしいだけなのに。

****************************************************

ルーツが好き。PRIVATESがPRIVATESであるところの。
T-REXだってラモーンズだってクラッシュだって、PRIVATESがあったからアタシの中にあるんだと思うんです。
やっぱりPRIVATESが好き。
追いかけたいけど追いかけられない。
キット、北海道の中でも1回追っかけはじめたら止まらない。
どこまででもついていくと思うんです。
そんな自分がイヤだけど、「そのくらいPRIVATESといっしょにいられるなら・・・」ってやってしまいそうで。
あちこちおっかけられたら、きっとアタシは一生PRIVATESから足が洗えない。
そうなることを願いながら、札幌に来るPRIVATESを待ってるんです。
もっと自分を磨いて、延原と対等にハナシたい。
もっと距離を近くしたい。
夢だけどあきらめない。
対等にたくさんのことを延原とハナシてみたい。
絶対そうしたいんです。
1回、キャンペーンか何かで玉光堂に現れた、延原、SHO-NEN、お吉とじかに話したけど、
でもあまりに距離がありすぎて、その時「対等でありたい!!」って思ったんです。
まだ時間がかかりそうだけど、追っかける時間、自分を磨いて延原と対等で話をしたいと思います。
夢でなんて終わらせません。がんばります。
(COME TOGETHER/投稿)

*******************************************************

何だか、最近のプライベーツに関する各雑誌の記事がつまらない。
特にライブレポート。
“本当にあなた会場に行ってきたの?”的記事がやたらと目立つ。
コンサートの内容をレポートするにしても、失敗したことやうまくいかなかったところを大ゲサに書いて、
その失敗をはね返した感動的な場面をちっともフォローしてくれない。重箱のスミをつっつく小姑タイプの奴とか、
楽屋でのメンバーの表情を面白おかしく書くのはいいけど、本編の事は“・・・という訳で、今回のライブは楽しかった”
程度(行数にして5行位)で終わってしまう内輪ウケタイプが多い。どちらにしても、そのコンサートに行った人には、
うん、うん、とうなずける内容かもしれないが、運悪く行けなかった人にとっては“何じゃらほい”の世界だよ。

一体どーしたんでしょーか、みなさん、特にそう思ったのは「WHAT'S FREEDOM?TOUR」、その中でも日比谷野音。
あれなんて、もっと大きく雑誌に取り上げられるだろうと思っていたのに思いっきり期待ハズレでした。
一時は私も、プライベーツの記事がどんなに小さくても、載っていれば片っぱしから買いまくっていたものですが、
このごろは立ち読み程度ですましちゃう。
別にプライベーツの事を持ち上げて、美辞麗句を並べたてて書けっていってるんじゃないの。
もっと誠実に、もっと読者に通じるような記事を書いて欲しいの。
たった数文字でも、グッとくる、感じられる文章があったら私、どんなにお金出したってその本買うわよ。
これからしばらくライブもおあずけで、プライベーツの様子がわかるのは、雑誌や延ちゃんのラジオぐらいしかなくなるという状況で、
こんなんじゃ私気が狂うかもしれないっていうのは大ゲサだけど、
お願いだからもっとがんばって書いてくださいよ、ライターの皆さん。
(M.KOJIKA/投稿)

page top↑



page top↑